ARCHIVEENTRYCOMMENTFAVOLITECATEGORYLINKPROFILEOTHERS |

ゴールデンウィーク登山

2016.05.08 Sunday
ザ・冬山! 吹雪の北アルプス爺ヶ岳

本当は爽やかな春山の写真でトップを飾りたかったんですが、吹雪の写真です^^;;
この時期の北アルプスは晴れれば稜線漫歩、荒れれば冬山に逆戻り・・なんていいますが、本当にそんな感じでした。

初日の午前中は良いお天気だったのに午後から天気が急に悪くなって冬山に逆戻り
立っていられないほどの強風と吹雪でまさに ザ・冬山!
人生初のビバーク体験もしてきちゃいましたよ....



 ゴールデンウィーク登山  2016/4/30(sat)-5/1(sun)

ゴールデンウィーク前半は北アルプス登山!
後立山の爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳を目指しました。

昨年の夏に扇沢からキレットを越えて八方まで縦走した時、天気は良かったのに鹿島槍の山頂だけが真っ白で何も見えなかったん
ですよね (その時のレポはこちら

今回はそのリベンジも兼ねて鹿島槍にチャレンジしたのですが・・・

01[1].jpg 02[1].jpg

【写真 左】 前日の深夜に扇沢の無料パーキングに到着
車内をベッドモードにして仮眠しようとしたんですが、なかなか寝つけず結局2〜3時間横になったら目が覚めちゃいました。
【写真 右】 AM7:30 扇沢出合で登山届を提出してスタート!


03[1].jpg登山道入り口の黄色い看板
これから登る柏原新道は良く整備された登りやすい登山道ですが、それは夏の話。
雪が残る今の時期は途中で通行止めで、途中からは南尾根と呼ばれる冬ルートで爺ヶ岳の南峰を直登します。
看板には文字がビッチリ書かれていますが、要は冬ルートは道間違いが多いので注意して下さいということと、植物を踏み荒らしたりアイゼンで傷つけないで下さいということ、それから途中にある種池山荘は冬期休業中で冷池山荘まで行かないと山小屋はありませんよ・・ というようなことが書かれています。

バリエーションルートですからコースタイムなんてものはありませんw


04[1].jpg

朝の爽やかな空気の中をゆっくり登ります。
今日は冷池山荘まで行ってテン泊。翌日に鹿島槍をピストンしてから下山する計画です。

それにしても背中のザックが重い
デジイチと三脚、アイゼン、ピッケル、スノーシャベルとテン泊装備一式で約18キロ

自分で詰めたのが憎くなるぐらい重い



05[1].jpg 06[1].jpg

1時間ほど登って八ツ見ベンチ
遠くに八ヶ岳の蓼科山あたりが見えました。



07[1].jpg

木の間から扇沢の駐車場が見えます。
だいぶ登ってきたなー



08[1].jpg

見上げると針ノ木岳あたりでしょうか
今年はどこも雪が少ないなんていいますが真っ白だ。

この時はまだすっごく良い天気


09[1].jpg

標高1500mあたりから雪を見るようになってきます。



10[1].jpg

南尾根入口の黄色い看板
柏原新道はこの先雪で通行止め。この看板を目印に南尾根の冬ルートへと分け入ります。



11[1].jpg

結構な急登です!



12[1].jpg

序盤はしばらく急登の藪漕ぎが続きました。
笹をかき分けながら登ります。
木の枝や笹の葉が目に飛んでくるし、木の根っこを踏むと滑るしで結構ハード!
ガチガチに凍った地面の上にうっすら新雪が積もっていたりもしてトラップ満載です。

しんどい! ルート合ってんのか?!



13[1].jpg

樹林帯を抜けて視界が開けました!
平坦な所を見つけてザックを雪の上におろして大休止。コンビニで買ってきたおにぎりを頬張ります^^

藪漕ぎでかなり体力を削られましたのでたっぷり休憩。
雪もたっぷりあるので、ここからはアイゼンを装着して登ることにします。

上の写真に写っているパーティーはリーダーの男性1人+女性4人の5人グループ
テント泊の装備で歩くペースも私とほぼ一緒
ここからしばらくは抜きつ抜かれつになります。



14[1].jpg

ジャンクションピークに到着!
振り返ると街並みがキレイで感動



15[1].jpg

安曇野辺りでしょうか、田んぼの水が反射してキラキラして見えました。
今年も走りますよ! 安曇野ハーフマラソン



16[1].jpg

そして目の高さには表銀座の山並み
高度を上げると遠くの山まで見渡せるようになってきました。
燕岳や大天井岳、遠くには穂高や槍のトンガリも見えました。



17[1].jpg

爺ヶ岳をバックに画になるご夫婦
地元の松本から日帰りで爺ヶ岳登山の下見に訪れたそうです。
山が近くて羨ましい



18[1].jpg

風は強いんですが街は良く晴れてます。



19[1].jpg

この後、少し進んだあたりで日帰りのご夫婦は引き返して行きました。
雪が消える6月か7月にまた登りにくるとのこと

またどこかでお会いしましょう!



20[1].jpg

種池山荘が見えました。
あちらは冬期休業中。営業開始は7月に入ってからだそうです。



21[1].jpg

ジャンクションピーク付近は平坦な場所が多く幕営適地です。

年期が入ったプロモンテのソロテントがひと張り
かなりのベテランさんとお見受けしました。



22[1].jpg

樹氷です。
写真には写りませんがすごい風!
この辺りから天気が急変しました。雲に穴が開いて青空が見えましたが、今思うと疑似好天だった可能性があります。

登山ではベテランでも錯覚しやすい魔の晴天があるという



23[1].jpg

真っ白です!!
完全に冬山の様相になってきました。



24[1].jpg

登山口から出発して6時間、標高は2300mを越えました。
画面左側の立山方面からもの凄い強風が絶え間なく吹きつけます!
先ほどの5人パーティーの中の女性1名が遅れがちで私はグループの間に挟まれて登らさせてもらってる状態です。

朝出発した時は「今日は日焼けしちゃうかな〜」とウキウキで頬っぺたに日焼け止めを塗りましたが、今はその頬っぺたに
氷の粒がバンバン飛んでくる。
い 痛い・・・!  ゴーグルなんて持ってきてないよw

5人パーティーを抜いて、ここから先は地獄の稜線に一人

動いていれば暑くなるはずなのに休まず動いていても体温が奪われるのを感じます。
このままの状態ではまずいのでインナーダウンを着こむことにしました。
岩の風下にしゃがんでザックを下し、グローブを外してアウターを脱ぎダウンを着込んだら再びグローブを付ける・・・
日常生活では何でもないこれだけの動作がこの状況でいかに大変だったか

風速は20mオーバー
体感気温はマイナス10度
うっかりウエアやグローブを風で飛ばされたりでもしたら最悪です。

ハイドレもとっくに凍りついて使えませんw

山頂まであと少し
この辺りは疲れて頭が少しボーっとしていました。
判断が遅れていないか?体力は充分に残っているか?・・・自問自答しながら進みました。

振り返るとはるか下の方で5人パーティーがひと固まりになって何やら相談しているように見えます。
そしてしばらくすると向きを変え下山し始めました。
どうやら諦めるようです。
テン泊装備を担いでいたのでジャンクションピークまで戻ってビバーク(緊急野営)するものと思われます。

この時、引き返す5人組とすれ違いで別の男性2人組が登ってくるのが見えました。



25[1].jpg

13:40 爺ヶ岳南峰に到着!! 標高は2660m
真っ白です! 立山も剱も見えません。当たり前ですが山頂貸し切りです^^

登山をしていると見えていたピークは偽ピークでの奥が本物の頂上だったなんてことが良くありますが、爺ヶ岳の場合は下から見えていたピークが頂上その物でした。

とりあえずスマホで写真を撮ってインスタをUP



26[1].jpg

すんごいエビ尻尾!
エビの尻尾は風上側に発達します。
画面左の立山方面から冷たくて強い風が吹きつけているのを想像して頂けるでしょうか?

まさに ザ・冬山!


27[1].jpg

冷池山荘まで続く稜線
吹雪の合間から目指す冷池山荘と鹿島槍ヶ岳がチラッと見えました。
ここから山荘までは夏のコースタイムで1時間ちょっとですが、今日のコンディションでは2時間はかかるでしょう・・・ って その前にトレースが吹雪で消えてるじゃん!

1時間ほど前に足の速い3人パーティーに抜かれていたので、少なくとも3人分のトレースがあるはずなのに、この吹雪で1時間前の
トレースが消えていたのです。

はい 決定! 戻ります。
ここから先は自分のレベルでは無理だ... 体力も時間も残っていますが危険すぎるw
ジャンクションピークまで戻ってテントを張ろう。

デジイチをザックにしまって下山開始です。

ジグザグの登山道を下る途中で体の向きを変えた瞬間、斜め後ろから風を受けて2mほど飛ばされました!
幸い転ぶことはなくよろけて登山道を外れるだけで済みましたがゾッとしました。
私の体重+テン泊装備で80キロ近い重量になっているはずなのに

ここで登ってきた男性2人組とすれ違いました。
「もうすぐ山頂ですよ!」と話しかけると「ええ・・」とあまり元気のない返事
二人ともかなり疲れてる印象でした。

2200m付近まで標高を下げると風も少し弱まり安心しました。
気持ちに余裕ができて小休止
山頂付近を見上げると、先ほどの2人組はまだ山頂から少し下がった辺りにいます。
地図でも広げてこれからどうするか考えているのでしょうか?しゃがんだまま動きません・・・テント装備ではありませんでしたし、正しい判断が出来れば良いのですが

1時間ほど黙々と歩いてジャンクションピークに無事到着



28[1].jpg

樹林帯の陰で風をよけられそうな場所を探し、シャベルで雪を整地してテントを設営。
テントの中にダウンの寝袋を広げて腰のあたりまで体を突っ込むと、温かくてこれだけで気持ちが落ち着きました。
はー 厳しかったわ・・・。

山小屋が管理するテン場を利用するつもりだったんでビールと水は小屋で購入するつもりでいました。
水は雪を溶かして作れるからいいとして山でビールがないのは辛い(笑)



29[1].jpg

雪山クッキング
雪から水を作って料理したのは初めてです^^♪


日が落ちて暗くなっても外は相変わらずの吹雪
激しい風にテントが揺られます。
誰もいない真っ暗な吹雪の雪山に一人ぼっち(笑)

それにしてもこの荒れ方
天気図は見ていましたが、まさかここまで荒れるとは思っていませんでした。
あの2人組は無事に小屋まで行けたのだろうか・・・北アルプス全体では今この瞬間に一体何人の登山者が行動不能でビバークしているんだろうか・・・なんてことを考えていました。
(実際この記事の下書きの段階で北ア全体で7件の遭難事故が発生していました。)

寝袋にくるまってヘッドランプで読みかけの文庫本を10ページほど読んで寝ました。



吹雪は一晩中続きました。
明け方には雷

標高が高いので山の雷は恐怖ですw



30[1].jpg

まともに寝られないまま朝を迎えました。
依然として風と雪は強い
おそるおそるテントの入口のジッパーを開けると新雪が15〜20センチほど積もっていました。 
うそ・・・今日から5月だよね

仮に前日に冷池山荘にたどり着けていたとしても、今日鹿島槍に登れるコンディションではなかったな


31[1].jpg

テントは石井スポーツのGORE-Light
透湿素材のシングルウォールで結露もなくとっても軽い優れものです。
寝袋はSSダウンハガー#1とGORE-TEXのシュラフカバー
寒さはそれ程は感じませんでした。

昨夜の残りのご飯をお茶付けにして朝ご飯
スマホで天気を確認すると午前中から回復傾向でした。
なんとか下山できそうです。




32[1].jpg

前日の5人パーティーは私のテントより少し上の樹林帯の中にテントを張っていたようで、しっかりと下山のトレースを付けてくれました。
ありがたい!
降雪が弱まったタイミングでテントを撤収

雪の塊を崩してザクザクしてテント泊の痕跡を消します。
家族に下山のLINEを入れ9:30に下山開始!



33[1].jpg

正面の山は蓮華岳
(こちらでもこの日に1名お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。)

天気予報は回復傾向だったので、途中から登ってくる登山者とぼちぼちすれ違うようになってきました。



34[1].jpg

安全第一
鹿島槍まで届かなかったのは残念でしたが仕方ないですね



35[1].jpg

八ツ見ベンチで快晴の鹿島槍の山頂で食べるつもりだったバウムクーヘンを食す(笑)



36[1].jpg

13:00 無事に駐車場に到着!

扇沢出合〜爺ヶ岳までの夏山のコースタイムで登り4時間30分/下り3時間10分ですが
今回は登り5時間30分/下り3時間20分(休憩は別)でした。

残雪期はコースタイムなんて当てになりませんね、とにかくケガなく帰ってこれて良かった!


この後は大町温泉の 薬師の湯 で汗を流して帰路へ
( mont-bellカードで割引あり )


中央道のひどい渋滞にはまりましたが、夜の9時すぎに無事帰宅できました^^;;




にほんブログ村 アウトドアブログ キャンピングカーへ
応援お願いします^^)/
<< 軽井沢ハーフマラソン 2016 | TOP PAGE | 那須たかはらオートキャンプ場 >>

コメント
あいパパさん、こんばんは〜
残雪期の登山だ〜。と思って読み進めていたのですが
かなり過酷な登山でしたね。

実際、地元に居て、この日のニュースは頻繁にありました。
まさか、この日に登っていたなんて、、、
正直、自分がここに居て正常な判断が出来るか分かりません。
FBには、遭難された方のいろいろ情報がありました。
無事でなりよりです。

話は変わりますが
今、ジャンダルムに誘っていただけるよう体力をつけています。
ドキドキです〜〜〜(>_<)
おつかれさまでした!
やはりこの時期はまだ冬山ですよねぇ・・・
ドキドキする記事でした。
鹿島槍ヶ岳は残念でしたが、無理をすると救助隊のお世話になってしまいそうですもんね。。。

無事ご帰還、良かった♪
  • mahnian
  • 2016.05.08 Sunday 23:40
ハラハラドキドキ。。
爺ヶ岳までは登られていたんですね。
その先は・・・マジで怖いですw


雪山にGORE-Lightがとっても似合ってます^^


無事の生還、何よりです
お疲れ様でした
  • u10
  • 2016.05.09 Monday 13:40
■のむりえさん

こんにちは

はい その日です。
穂高や立山でも事故が相次ぎましたね

気温は思っていたより高めだったし、テントも持っていたので山頂まで行きましたが
小屋泊り装備だったら迷わず引き返してましたよ

ふふふ ジャンダルム 行ってみますか?
剱の別山尾根は日帰り装備でピストンで登れますが、ジャンダルムは一式背負って縦走に
なりますんで体力度が上ですね
  • あいパパ
  • 2016.05.09 Monday 16:35
■mahnianさん

こんにちは
ドキドキしちゃった?

今の時期は春と冬が山の中に混在しているというか・・荒れるとこんな感じです。
誰でもそうですが、山岳関係の方や救助隊のお世話にはなりたくないですね(笑)

鹿島槍は相性悪いんでしょうか
夏に針ノ木の雪渓から鹿島槍まで周ってみたいです^^
  • あいパパ
  • 2016.05.09 Monday 16:39
■u10さん

こんにちは
こちらはこんな感じでした(笑)

爺は一度登っているのでどうしても・・って訳ではなかったのですが、登れちゃいました。
この先行ってたらはヤバかったですね。
ソロなんで常に安全マージン残して行動しているつもりです。

GORE-Lightは安くはないテントですが、登山始めた最初にちゃんとしたテント買っておいて
良かったなー と思ってます^^;
  • あいパパ
  • 2016.05.09 Monday 16:45
 こんばんは。なかなか濃いい内容ですね〜緊張感が文章から伝わってきます。
ソロでこの状況って恐すぎる!

残雪期でも私じゃまだまだだな〜
  • goemonパパ
  • 2016.05.09 Monday 21:39
■goemonパパさん

こんにちは

あっという間に冬山に後戻り・・・ そんな山行でした。
今でこそ、携帯やスマホで最新の天気図を見れますが、ひと昔はそうはいかなかったでしょうね

テント指定地以外でテント泊したのは初めての体験です。
寂しかったです(笑)

残雪期、、そうですね〜
燕岳あたりからでどうでしょうか?
  • あいパパ
  • 2016.05.10 Tuesday 11:42
あいパパさん、こんにちは。
Wow....すごい天候。無事帰還なによりです。
まさに安全第一タオルがいい役果たしていますね(笑)
そして18kのザックを背負って歩けてしまうあいパパさんは何者だ???
■RAINぱぱさん

こんばんは

時折目もあけていられないほどの吹雪だったんですが
写真に撮ると吹雪って写真に写りませんね(笑)
レポ楽しんで頂けると嬉しいです〜

18k 残雪期テン泊一式だとこんなもんです。
お弁当とか水とか・・歩き出しはもう少し重かったかな 20k?ぐらいでしょうか
この時期は道具が多くてどうしても重くなっちゃいます。。
  • あいパパ
  • 2016.05.14 Saturday 21:22
今更のコメントですみません。。。

いや、ほんとご無事で何よりです。
確かに風が強い時の稜線はかなりコワイですもんね。
鹿島槍もカッコイイ山ですが、きちんとした判断で下山されたのはさすがです。

私も五竜で相当やれたんで、想像したらまたコワくなってきちゃいましたw

でも、今度山でご一緒できたらいいなぁ。。。とおもふ今日この頃ですw
  • 徒然草
  • 2016.06.02 Thursday 14:14
■徒然草さん

コメントありがとうございます^^!
この日の強風は今まで体験した中でもベスト3に入るレベルでした。

ソロなんで慎重に行動しているつもりですが、ソロだからこそ行っちゃう時もあると
いうか・・・(全ては自分次第なんで) 誰かと一緒だったら「やめようか」となっていたかも知れませんね

残雪期の五竜も憧れますよ〜〜

おっ 登りますか?!!
ぜひぜひ でも北鎌とかは勘弁ですよー(笑)
  • あいパパ
  • 2016.06.02 Thursday 21:44
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
Powered by
30days Album